食事を終えてすぐに、私の部屋のお披露目会をすることになった。


魔王様と一緒にダイニングルームを出て、階段を上がり、廊下を右に進んだ。


それから私の部屋の前で、私たちは同時にピタッと足を止めた。


私はドアノブをつかみ、魔王様を振り返った。


自然と口角が上がる。


「それじゃあ、開けますよ? いいですか?」


魔王様が頷くのを肩越しに確認してから、ドアを全開にした。


「ジャジャーン! 私の部屋へようこそ!」


ここに来るまでに、魔王様がどんな反応を見せてくれるのか、いくつかパターンを考えていたけれど、どれも違った。


魔王様は目を見開いて、私のあとに続いてゆっくりと中に入ってきた。1歩、2歩、3歩……


そうして部屋の中央まで来て天井を見上げたとき、息を飲んで足を止めた。


「……これがミクルと……いや、ミクルたち人間の住む世界……?」


ふふっ、驚いてる、驚いてる!


勝ち負けじゃないはずなのに、何だか勝ったような気分になる。