初日に私の部屋としてもらったときの面影は、今や微塵もない。


リナさんとレオさんが、家具を丸っと一新してくれた。


ふたりして、自分たちより大きくて重そうな家具もひょいひょいっと持ち出していく様を最初に見たときには、目をひん剥いてしまった。


「危ないので、ミクル様は離れていてくださいね」


自分の部屋の模様替えなのに、すごすごと廊下に退散することしかできなかった。


でも、壁紙の張り替えは、私からお願いして手伝わせてもらった。


ローラーや刷毛で、バケツいっぱいに入った糊を壁に塗っていく係をもらったのだ。これなら邪魔になることもなく、私にもできると思ったから。


サロペットは、作業着としてとっても重宝した。脚立に登りながら、特注してもらっておいてよかった、と思った。


リナさんとレオさんは壁紙をカットし、私が糊を塗った箇所に、シワや隙間ができないようにピタリと貼り合わせていく係をしてくれた。