「お前、ゼル様の花嫁候補だろ! とっとと帰れ、このおばさん!!」
お、おばさん!?
というか、初対面の人になに言い出すの!!
あたしはいきなり見ず知らずの男の子に腹が立ち、男の子を睨んだ。
「おばさんで悪かったわね!! まだあたしは16歳の女の子ですよーだ!!!」
その男の子はなぜか目を丸くしていた。
「――……お…お前、人間…?」
あたしは自分の発言に咄嗟に口を押さえたが、すでに遅かった。
やばっ…ここじゃあ16歳はあたしが人間ですって言ってるようなものじゃん!
あたしがあたふたしてるうちになぜかセレスがきた。
「ごめん! そいつ俺の弟だから!! 気にしないで」
セレスの発言に耳を疑った。