「それとシルヴィーヌとは目を絶対に合わせるな。 その時点で操られるから。 話はそれだけだ」



そういって部屋から出ようと立ち上がった。


待って、あたしひとつだけ聞きたいことがあるの…!


そう思ってるのに、声が出ない。



ゼルは何歩かドアに向かって歩き、足を止めた。



「いづれ…話す。 それまで待っててくれ」



それだけ言い残して部屋を出た。




――……なによ、教えてくれたっていいじゃない。




あたしはなんともいえない気持ちでドアを見つめた。