しかし、カイン様は優しく微笑んだままだった。


「リアーナ嬢、本を直した後に君はなんて言ったと思う?」


「え・・・?」


「「貴方の大事なものを直せたのなら、この能力も悪くはないですわ」って微笑んだんだ」

「それは、少しでも皆に良く思われるために・・・!」

「リアーナ嬢、君は姉君への当てつけに、皆のために能力を使い、領地を見てまわり、皆を助けたと?」

「・・・そうですわ」

「ならば、君はやはり優しい人だ」

「どういう意味ですか・・・?」