いやだ,分からない。

纏まらない。

否定したい。

分からない。

出来ない。

でも納得も,付きそうにない。

何か言わなきゃと更に焦った。

待っている,佐久間くんが私を追い詰めるように。

"1つすら"も否定できないでいる私に,それには予想外だったのか佐久間くんも顔を歪めて。

ギリ─……っ

と強く歯軋りをした。

びくりと肩を揺らした私。

佐久間くんが私を軽蔑するように笑ってから,そこまで数秒も満たなくて。

気付けば優菜が,佐久間くんをひっぱたく勢いで佐久間くんに走っていた。

まって,ゆうな。

佐久間くんも自分も響くんも,優菜も。

こんがらがった糸が頭でほどけないでいる。

とめられない。

否定できない。

訂正できない。

どうしたら,いいの……?

動けなかった。

ショートしたように,全部真っ白になって。

だけど……

そのつぎの瞬間には,真っ白が,真っ黒に変わっていた。