昨日と同じように、頭痛が和らいでいくのを感じた。気持ちよくて、すごく落ち着く。


――また後でな、って言ったの、教室で会おうってことじゃなかったんだ。


そう思って、こっそりホッとしていると…


『相変わらず、いい香りするな…』


首元でそう呟かれた途端、心臓が跳ね上がった。
頭痛なんて忘れちゃいそうなほどのドキドキ。


どうやら、横向きに寝ている私の後ろにぴったりとくっつくようにして、五十嵐くんも横向きに寝ているようで…。


五十嵐くんが呼吸する度、私の首元に息がかかってなんだかくすぐったい。


でも、今更「起きてました」なんて言い出せなくて、とりあえず目を瞑ったまま様子を見ることにした。


『あったけー…』


さっきの雨で体が冷えたのか、私の足に触れるか触れないかの位置にある五十嵐くんの足は、確かに冷たい。

そんな冷たい足に、私の足が絡め取られた。そしてお互いの足が重なったせいで制服のスカートが布団の中で少し捲れて――