次の日。


梅雨のこの時期は曇天続きだ。
今朝も頭痛がひどい。


「いってきます…。」


「あら、また頭痛?」


「うん。早めに学校行ってギリギリまで休んでおこうと思って…」


そう言って私は家を出た。


自転車通学だけど、今日も雨が降りそうなのでバスで学校まで向かう。


学校に着くと、雨が降り出した。
一気に土砂降りになってますます憂鬱。


傘を差したまま校門をくぐると、サッカー部の人達がバシャバシャと音を立てながら、急いで部室のある建屋内に入っていくところだった。


その中に、ちょうど五十嵐くんを見つける。


五十嵐くんは私に気付くと走って私に駆け寄ってきた。

私の目の前で立ち止まった五十嵐くんを、慌てて傘の中に入れる。