ヨンファはそんなことを話していくけど、私はヨンファとSNSのDMで話したことなんて一度もない。ヨンファがどんな話をしたのか幸せそうに話しているけど、そんな話をしたことはない。

「ヨンファ、私ーーー」

誰かと間違えているんだと思い、私は慌てて否定しようとする。でもすぐにヨンファは私の肩を抱いて、「ごめんごめん。急にこんなことを話すなんて恥ずかしいよね」と言う。その時私を見つめる目を見て、ゾクリと寒気が走った。

(まるで「余計なことは言うな」って言っているみたいな目だ……)

手が震えていく。一体、何故こんなことになってしまったんだろう?ヨンファは誰かと私を勘違いしているわけではない。本気で私と付き合っていると思い込んでいるんだ。

「僕たちは近々結婚して、祭凛は韓国に永住します!どうか僕たちを応援してくれると嬉しいです!」

表情が消えていく私の隣で、ヨンファは世界一幸せそうな顔をしていた。