リビングに入っても
やっぱり、響くんは
目さえ合わしてくれない。
小さい時は
あたしのこと
[ひぃ姉ちゃん]
なんて呼んで‥
すごく可愛かったのになぁ‥
そう思いながら
浮かない顔でお菓子をつまむ。
チラッと横目で
響くんを見ると
お母さんと学校の話しで
盛り上がっている様。
お母さんには
すーっごく愛想良いくせに‥
なんて。
不貞腐れてたら‥
「妃南!明日から、響くんと一緒に学校行きなさいよ?」
って。
え?!
いきなりのお母さんの提案に
あたしは目を見開かせる。
「えぇえ!?そ、そんなの‥」
ハッキリ言って
嬉しいような
嬉しくないような‥
それに!
絶対に響くんが
嫌がるよっ。
そう思い
あたしの視線はお母さんから
響くんへ。
「なんだよ?」
ほら、ね。
やっぱり‥‥
響くんが
あたしを見る瞳は
すごく冷たいモノだった。