「ふぇ‥?」
響、くん‥?
「この子ったら、泥棒だー!なんて‥ねぇ?」
クスクス笑いながら
前を向く、お母さん。
響くんとは
あたしの幼なじみの
男の子。
あたしが小3の時に
県外に引っ越しちゃったから‥
最後に会ったのは
7年前。
あたしは恐る恐る
男の人に目をやる。
響くんって‥あの響くん!?
「う、嘘だぁ‥」
ポツリ、と呟いて
あたしはゆっくりと
響くんに近づく。
ドアを閉めたおかげで
顔がハッキリと見える。
え‥‥
この人、本当に響くん!?
久しぶりに見た、響くんは
すっごく大人っぽくて‥
見とれてしまった。