昴に釣られて私も空を見上げると、そのタイミングで細く光る流れ星が一つ、すぅっと流れた。




「うわああ…」




最初の光を合図に、次々とたくさんの流れ星が私たちに降りかかるようにして流れてきた。


それは、絵本とかで見る流れ星よりも、何倍も綺麗で眩しくて目が離せなかった。




「今日は何年かに一回の流星群がたくさん見れる日だってニュースで言ってたんだ。どうせなら、陽葵と一緒に見たいなって」




流れ星を見つめたまま、私の手を優しく握っている昴がぽつりと漏らすように言った。




「ねえ昴。綺麗だね…」


「うん」


「連れてきてくれて、ありがとう」




やっと昴がこっちを見て、視線が交差した。


どちらから、なんてわからなかった。気づいた時には、星が降る夜空の下で昴とキスをしていた。



夏休みももうあと一週間しか残っていない。


昴と会える回数があと数回だなんて考えたくもなくて、だから流れ星に願った。



昴と、ずっと一緒にいれますように。