『春哉も俺と同じ匂いするわ』
俺も識と同じぐらいには、重いのかもしれない。
……それ以上だったりして。
「陽乃」
「なんですか……?」
「俺のために言い返してくれてありがとう」
「え……?いや、そんなの当たり前です……!私の方が春哉先輩のこといっぱい知ってるもん!」
「……へぇ、そんなに好きなの俺の事」
涙が引っ込んだ様子の陽乃に、さっきの出来事についてそう言うと。
陽乃は自信満々にはっきりそう言って、俺はおもわず笑みを零して意地悪を言ってしまう。
……無自覚で言ってんだろうけど、この言葉がどれだけ嬉しいか。
すると、俺の言葉を聞いた陽乃は意味を理解すると驚いたように顔をボンッと一気に赤くさせて。
「え、違……っ!いや、違うわけではないけど……!え、え……?好きってなに……?」
「そっか、俺も好きだよ」
「…っ、え……!?意味わかんない……!」