堂々とはっきりそう言った天瀬に一瞬ピタッと固まってしまう。

俺のこと知りたいだなんて、直接言われたの初めてな気がする。

きっと、天瀬は俺の事をそういう目で見ているわけじゃない。
ただの好奇心。俺を一人の人として見て仲良くなろうとしてくれているんだろう。


「えっ、春哉先輩顔赤くないですか?」

「……気のせいだろ。寒いし」

「あーそっか!私のマフラー使います?」

「いらない」


即答で断った俺に無邪気に笑った天瀬に、顔を逸らす。

……認めないって、こんなの。



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「へぇーそっかそっか」

「ニヤニヤすんなようざいから」


その日の授業の間の休み時間。
俺は廊下を歩いていると、識から丁度声がかかって話をしていた。


「いやー、だっておもしろかったよ昨日の春哉」

「……あいつが余計なことを言おうとするからだ」

「だとしても、春哉がああやって遠慮なく言いたいこと言える女の子今までいなかったでしょ」