そう言って聞きだす天瀬に、俺はパチパチと瞬きを繰り返す。
……急に?


「…ハンバーグ」

「え〜可愛い!!私はお寿司が好きです!うーんと……好きな動物は?」

「…猫」

「一緒だ!」


……可愛い?

そうポンポンと質問してくる天瀬に、なんだこれ?と思いつつも答え続ける。
確かに、お互い知らないことばっかりだけど……こんな質問されることなんて今まででない。


「趣味はなんですか?」

「あー……映画」

「家で映画鑑賞ですか!?」


いいなあ!なんて目をキラキラさせる天瀬の質問に首を縦に振る。


「理系ですか?文系ですか?」

「理系」

「うわ〜ぽい!私は数学とか無理です!」


……なんでこんな質問責めなんだ。
不思議に思いながらも、俺も答えながら歩いていて。


「あとなにがあるかなー……」

「どういう状況なのこれ」

「え?だって、聞かなきゃわかんないじゃないですか!春哉先輩のことなにも知らないから、知りたいなって!」

「……え」