思わず眉を寄せると、天瀬はニッと笑って。


「春哉先輩朝弱いんですね!昨日も思ったけど」

「…お前が強すぎるんだよ」

「えー?私も眠いし嫌いですよ!」

「……てか、なんでいるんだよ」


待ち合わせはしていないはず。連絡先も交換してないし。
なのに、朝まさかここで待ってるとは思わなくてそう聞く。
……それにその前まで天瀬について考えていたから、正直心ではビクッとしてしまった。


「この道出たら遠くに春哉先輩らしき人影が見えたので、隠れたんです!」

「……へぇ」

「ということで道案内お願いします!あとちゃんとスマホ充電100%なので連絡先も!」

「…はいはい」


スマホ出しながら昨日と変わらないテンションで話しかけてくる天瀬のペースに呑まれて、歩きながら俺もスマホを出した。

そのまま学校まで歩く。


「質問コーナーしてもいいですか?」

「は?」

「じゃあ、好きな食べ物は?」