すると、俺達を見ていた花染と識は同時に笑い出して。

な、なんだよ……。


「春哉くんが女の子と話してるの、初めて見るから新鮮だね」

「ほんと春哉っておもしろい。陽乃ちゃん、もっとやってやってよ」


この状況を誰よりも楽しんでいる識と、純粋に笑っている花染。

ああー……もう。
花染の言う通りだ。俺が女と話しているところなんて、自分でも想像つかないぐらいには新鮮だろう。


……なんで天瀬は女なのに平気なんだ。
花染とは性格が何もかも違う、正反対なのに。


「春哉先輩、めっちゃレアなんですね」

「レアもの扱いするな」

「あれ?でも雪音先輩は大丈夫なんですね」

「な……っ」


花染と識の言葉を聞いて、へぇ〜と言いながら俺の方を見てくる。

そして天瀬に痛いところを突かれ、ピクっと反応してしまった。
なんでそこ突っつくんだよ……!


「え?……あ、まさか春哉先輩、」

「っ、うるさいお前!こっち来い!」

「え!?わあ……!」