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迎えにきた。

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ずるい、……ずるいよ先輩。


わたしは家の中を駆け抜け、玄関に向かう。




ドタドタドタッ……、ガチャ……




「せんぱ、い……」



そこには先輩の姿だけで、車の姿はなかった




「おはよ、千代華。」




「おはよ……ございます……」




ぎこちないあいさつ、



「えっと……」





「あぁ、車はない。千代華と2人きりで話したかった……後学校でもちゃんと話そうと思って…早く来すぎちゃった。」


 


「………っ」



先輩も話したいって思っててくれたんだ。




「ねぇ、ちょっとだけど目腫れてない…?もしかして泣いたの……って千代華…?」