「顔真っ赤っか。照れちゃった。」





「うるさいで……す。」「うれしーくせに」




「もう黙っててっ……!」




「わかった………」




「…………」





わ、ほんとに黙っちゃった……。




先輩は、そっぽを向いて手も離しちゃった。




……やだ。




バカにしてくる先輩もヤダだけど、
黙る先輩はもっとヤダ。





すれ違った時みたいに無視されてる感じするから。






「……っ、意地悪の先輩は大っ嫌い。」




「……………」


間に受けて意地悪するんだからっ……



「……せんぱいこっちむいて……?」




そう言いながら、先輩の手をぎゅっと掴む。




「……降参。スミマセンデシタ。」




「なんか、……こころを感じない謝罪…」





でも、いいや。これでこそいつもの先輩。