そして翌朝。

「えー、そうだったの!?」

「うん、ごめんね。何も相談せずに! ……あと、ユノや他の男子にはこのことを言わないでほしいの。本人は隠してるみたいだから」

「それはいいけど……大変だったでしょ? わたしたちが倍にしたせいで」

いつもより早く登校したわたしは、クジを作る係だったマミちゃんたちに、勝手な行動に出たことを謝った。

「じゃあ、昨日は何時に帰ったの?」

「んとね~……」

話しながら教室を見回す。

ユノはまだ来ていないみたい……。

本当に大丈夫なのかなと心配になり、ハァとため息をつく。

すると突然、教室の窓辺に居る男子たちが騒ぎ始めた。

「マジか! うらやましい!」

「ユノのやつ~!」

ユノ?

名前に反応して、わたしも窓の外を見た。

「っ!?」

見てすぐに、体が凍りつく。

「なんだよぉ。“友だち”っていうから、オレ、てっきり男だと思ってたのに」

「オレも。まさか女だったとはなぁ……しかもスタイルがいい。サングラスをかけてるけど、美人じゃね?」

「くっそ~! なんだよ、アメリカ! うらやましすぎるぜ、アメリカ!」

来客時間を間違えたのか、ユノは友だちと一緒に登校してきた。

金髪で露出の多い服。派手な身なりをした女の子が、ユノの腕にべったりしがみついている。