~ジルベルト~

「今度弟も連れてきますね。懐かしかったわ」

 オフィーリア、そんな優しい言葉をかけていると変に誤解をされないかと心配になる。

「はい、おまちしています。本日はありがとうございました」

 
 オフィーリアがジェラートを食べる隣りで僕は飲み物を飲んでいたのだが、気が気ではなかった。

「オフィーリア今度カルメル領を案内してくれるかい? オフィーリアの話を聞いて興味がある」

「自然は豊かですけど、案内するほど楽しい物はないですよ?」

「オフィーリアが気に入っている場所を案内してほしい」
「そうですね。機会があれば」