「貴女、ジルベルト様の何? 身長が伸びたから男性には見えますけど、昔は、」
「良い加減にしてくれないかな? そうやって人をバカにするような発言はよしてくれ。僕の大事な人に何を吹聴する気かは知らないけれど気分が悪い。悪いけれど金輪際僕に話しかけてきて欲しくないね。オフィーリア、行こうか」

 オフィーリアと手を繋いで店へと入った。なんなんだ、あの女は!


「ジルベルト様、良かったのですか? あの方はきっと、」
「きっと何? 僕はあの令嬢が大嫌いなんだ。母に似ているこの顔を揶揄って楽しむような令嬢なんだ……」

 男女だとか令嬢より令嬢らしいだとか、ジルちゃんなどと呼ばれて……面倒だと思っていたらルシアンがバカは放っておけ。と言った。僕も相手にするつもりはなく放っておいたら、相手はどんどん口撃してきた。子供のまま成長したんだろうな……