「フローリア様お土産まで頂いてありがとうございました」
「良いのよ。もしよければまたあのサツマイモのお菓子を持ってきてくれないかしら? とても気に入ったわ」
なんて話をしていると……
「やだわ、お兄様!」
カツカツと足音を立てて、身長の高い男性がやってきた!
「お兄様! 顔を出さないでとあれだけお願いしたのに!」
「妹が友人を見送っているのに、来て何が悪い? 何かやましいことでもあるのか?」
……ひぇっ緊張する。
「紹介してくれないのか?」
私の姿を確認し笑顔を見せた!
「……わたくしのお友達のオフィーリア・カルメル嬢ですわ」
「お邪魔しています」
カーテシーする。公爵令息……
「すまん、気を遣わせてしまったな、頭を上げてくれ。私はフローリアの兄でステファンだ」
「わたくしのお友達に圧をかけないでくださる? お兄様の圧に負けてもう来てくれなかったらどうするおつもりですか! 謝っても許してあげませんよ」
「すまない、あの君の。いや、オフィーリア嬢の持ってきたお菓子はサツマイモだったよな? 驚いた。あんなにもサツマイモが美味しいとは思わなくて」
「お兄様も口に入れたのですか? だから足りなくなったのですわね!」
おかわりはないのかと、メイドに聞いていた時にありません。って言って驚いたの。たくさん持たされたから。