フローリア様、ルシアン様がそれぞれ口にした。良かった……ホッとしたその時
「驚いた……これサツマイモだよね。こんなに滑らかになるんだ」
バレた! 種明かしをする前だったのに。
「サツマイモですの?」
「へぇ。信じられない」
「……あ、あの、サツマイモを口にしてもその、驚かないのですか、フローリア様の様な方が口に入れても不快になったりは……」
「ふふっ。サツマイモは好きですのよ。勿論はじめは驚きましたけれど美味しいものに罪はありませんわ、そうでしょう? ジル」
「あぁ。サツマイモは備蓄にもなる。家畜の餌にするには勿体無い。それを分かっている者が少なすぎる」
「以前サツマイモを揚げて砂糖をまぶした物を食べた事がある。美味かったがそれ以上に手が込んでいて上品で本当に美味い」
ルシアン様も大絶賛でいいのかな?
「良かったぁ……喜んでもらえて。先生が喜びますわ!」
ホッとして公爵家の用意してくれたお菓子に手を伸ばす。
「わぁ。これすっごい美味しいです! カカオをこんなにも贅沢に! ナッツもたっぷり入っていて」
すると三人とも笑い出した。
「美味しそうに食べるな」
「お土産に持って行って下さいね」
「お茶のおかわりいる?」
は、恥ずかしい……
「その。緊張していたんです。サツマイモは美味しいけれど貴族が口にするものではなくて……でもある領地のお祭りで食べたサツマイモが美味しくて、また食べたくて……シェフと先生が考えて作ってくれたのです。サツマイモの魅力にハマった我が家では、メイドたちも案を出してスイーツ作りに精を出しているんです」
「その領地のお祭りって、花まつりではなくて?」
「はい、そうです! 初めて行ったのですが幻想的で美しくて夢のようでした。町も清掃が行き届いていて明るくて」
「まぁ。ですってジル」
「ジルベルトが照れている。珍しい」
「その、ありがとう。嬉しい」
「え? もしかして」
「ロワール領でしょう? ジルはロワール伯爵家令息なの」
「まぁっ! お会いできて光栄ですわ。私はあの町が本当に好きなの。うちの領地へ行く途中で休憩のために寄ったのです! ステンドグラスのキレイな教会を神父さんに案内してもらって。神父さんも町の方も親切でいい思い出ですわ」
ペラペラと興奮して話をしてしまった。
「そう言って貰えると嬉しい。父にも伝えておくよ。また機会があったら是非遊びに来て欲しい」
「はい!」
「私とルシアンも花まつりに行ったのよ。今年はみんなで行きませんこと? きっと楽しいわ。ね、ルシアン」
「そうだな。旅行がてらオフィーリアの家の領地へ行くのも悪くないかもな」
「は? ルシアンがフローリア嬢以外の令嬢に興味を持ったのか……」
「フローリアと友達なら僕も友達だ。オフィーリアは話をしていて嫌な気がしないし、さすが癒し系令嬢だ」
「ですからなんですか、それ? 友人からは食いしん坊系令嬢と呼ばれていますよ?」
「それは間違いな……美味しそうに食べている」
「肯定されても微妙ですね……」
こうやって楽しい時間を過ごすことができた! まさかサツマイモでフローリア様達と仲良くなれるなんて!
「驚いた……これサツマイモだよね。こんなに滑らかになるんだ」
バレた! 種明かしをする前だったのに。
「サツマイモですの?」
「へぇ。信じられない」
「……あ、あの、サツマイモを口にしてもその、驚かないのですか、フローリア様の様な方が口に入れても不快になったりは……」
「ふふっ。サツマイモは好きですのよ。勿論はじめは驚きましたけれど美味しいものに罪はありませんわ、そうでしょう? ジル」
「あぁ。サツマイモは備蓄にもなる。家畜の餌にするには勿体無い。それを分かっている者が少なすぎる」
「以前サツマイモを揚げて砂糖をまぶした物を食べた事がある。美味かったがそれ以上に手が込んでいて上品で本当に美味い」
ルシアン様も大絶賛でいいのかな?
「良かったぁ……喜んでもらえて。先生が喜びますわ!」
ホッとして公爵家の用意してくれたお菓子に手を伸ばす。
「わぁ。これすっごい美味しいです! カカオをこんなにも贅沢に! ナッツもたっぷり入っていて」
すると三人とも笑い出した。
「美味しそうに食べるな」
「お土産に持って行って下さいね」
「お茶のおかわりいる?」
は、恥ずかしい……
「その。緊張していたんです。サツマイモは美味しいけれど貴族が口にするものではなくて……でもある領地のお祭りで食べたサツマイモが美味しくて、また食べたくて……シェフと先生が考えて作ってくれたのです。サツマイモの魅力にハマった我が家では、メイドたちも案を出してスイーツ作りに精を出しているんです」
「その領地のお祭りって、花まつりではなくて?」
「はい、そうです! 初めて行ったのですが幻想的で美しくて夢のようでした。町も清掃が行き届いていて明るくて」
「まぁ。ですってジル」
「ジルベルトが照れている。珍しい」
「その、ありがとう。嬉しい」
「え? もしかして」
「ロワール領でしょう? ジルはロワール伯爵家令息なの」
「まぁっ! お会いできて光栄ですわ。私はあの町が本当に好きなの。うちの領地へ行く途中で休憩のために寄ったのです! ステンドグラスのキレイな教会を神父さんに案内してもらって。神父さんも町の方も親切でいい思い出ですわ」
ペラペラと興奮して話をしてしまった。
「そう言って貰えると嬉しい。父にも伝えておくよ。また機会があったら是非遊びに来て欲しい」
「はい!」
「私とルシアンも花まつりに行ったのよ。今年はみんなで行きませんこと? きっと楽しいわ。ね、ルシアン」
「そうだな。旅行がてらオフィーリアの家の領地へ行くのも悪くないかもな」
「は? ルシアンがフローリア嬢以外の令嬢に興味を持ったのか……」
「フローリアと友達なら僕も友達だ。オフィーリアは話をしていて嫌な気がしないし、さすが癒し系令嬢だ」
「ですからなんですか、それ? 友人からは食いしん坊系令嬢と呼ばれていますよ?」
「それは間違いな……美味しそうに食べている」
「肯定されても微妙ですね……」
こうやって楽しい時間を過ごすことができた! まさかサツマイモでフローリア様達と仲良くなれるなんて!