オフィーリアは十四歳になった。

「姉様待ってよ!」
「こっちこっち!」

 はぁはぁと息を整えるアンドリュー。

「はぁ、やっと追いついた……」


 領地に来てから丸ニ年が経った! アンドリューの体調も良くなり、驚くほど元気になった。まだ安心は出来ないけれど食事の量も増えたし顔色も良いの。

 お医者様が言うには王都は埃っぽくて、元々気管支の弱いアンドリューには辛い環境だったみたい。空気の良さって健康に繋がるんだとつくづく思ったし、領地って他の貴族の目もないから楽なんだわ! ストレスフリーよ。


 そんな中でも遊んでばかりはいられなくて領地に着いてからすぐに教師が呼ばれてアンドリューと共に学んだ。
 アンドリューは身体が弱かった事から本を読むことが多くて、私よりも二つ年下なのに授業について来れるほど優秀なの!  

 私の点数はと言うと……



「上の下と言った感じですね。良くてAクラスに入れると思います」

 教師が言った。Aクラスといっても一学年では関係なくて二年生になってからなんだけどね。一年学年のうちはいろんな人と交流を持つためクラスは成績順ではない。


「Aクラスで下位にいるかBクラスで上位になるかどっちがいいと思う?」

 難しい選択だわ。これを間違えると学園生活は厳しくなるわよ……アンドリューはAクラス確定だろうけど、私は凡人だもの……


「もう少し努力してAクラスの下の上にいた方がいいと思うよ」