そして、最後のHRで夏休みの生活について説明や忠告を受け、夏休みが始まった。

でも私は明日から怜央と勉強しなければ……。



「渡辺さーん、隣のクラスからお客さん!」



渡辺さん?このクラス渡辺って私だけだよね?私に用がある人なんて…………

あ、いた。



「ゆいかー!俺のこと覚えてるー??」

「げっ……」



元気有り余ってるんじゃないかという程のハイテンション。教室中に響き渡る声。

私の中でうるささナンバーワンの男がやってきた。



「怜央。うるさい」

「あっ、覚えててくれた!!」

「キラキラした目で見ないで」



なんだこの幼なじみ。知らない間に犬系男子に成長してやがる。

たぶん明日からのことで話にきたんだろう。



「明日、ここの教室に9時。んで解散12時。持ち物はうちの担任に言われたとおりだから」

「渡辺さん、やっぱすご……あんなに素早く的確に指示出してるよ……。」