私がいろいろ考えてもやもやしている間に、怜央が見つけた穴場スポットへ到着した。



「唯花、着いたよ!しかもちょうど今花火上がるとこ!」



あれ、私、今すごくドキドキしてる。怜央に守ってもらって、一緒に花火を見れて、ずっと心臓がバクバクいってる……。これっておかしいこと……かな?



「怜央……」

「ん?」



振り返った怜央は花火に照らされて余計綺麗に見えた。

これは……幼なじみ補正?いや違うか……・

じゃあ…………。



「私、怜央が好き」



大きな花火が上がり、キラキラと余韻を残している。

その横で、私は怜央に伝えた。私の気持ちを……。



「え……っ」

「かもしれない」

「かもしれない!?どゆこと!?」



私の気持ち、そう、怜央が好きかもしれない。

恋愛的な『好き』がどんな感情なのか。私にはわからない。

けれど、私の今の心情を踏まえて考えると、私は怜央が好きかもしれない。そう考えるのが妥当だ。