「いや馴染めてない、怜央とだけ行く」

「ひょえっ!!?」



お姉ちゃんがオーバーなくらい動揺していて、だんだん心配になってきた……。大丈夫かな?



「唯花、今日浴衣買お、そんで明日ばっちりキメて怜央のことドキドキさせてやろ!あれ、俺の幼なじみこんなにかわいかったっけって!」

「え、えぇ……」



その後は、お姉ちゃんにされるがまま浴衣を選び(もちろんお姉ちゃんのセンスでとてもいい浴衣を買った)、私に似合う(らしい)コスメを買い、張り切っているお姉ちゃんと一緒に帰宅した。

花火大会に行く私よりお姉ちゃんのほうが楽しみにしててどうするんだ……?



「さて、明日が勝負どころだからね!あたしも怜央のことは知ってるし、あやつの好みはバッチリ叩き込んでおるのだよわが妹よ!」

「もう、お姉ちゃんったら張り切りすぎ……」



とか何とか言いつつ、私は何かに夢中になっているお姉ちゃんがいちばん好きだ。