うそ………………
なんで絵里がここに……
絵里は私の存在に気づくこともなく、席につく。
もうすでに仲良くなった友達と楽しげに話していた。
昔と変わらず長い髪。
少し茶色に染まったその髪は、丁寧に内巻きしている。
短めのスカートから2本の細長い色白の脚が見えている。
化粧もバッチリの絵里は、どこからどう見ても
あの頃と変わらない
お嬢様そのもので、一目で周囲を惹き付けた。
「あの子可愛い〜。」
小声でそう呟いたのは、私の隣に座る佳代。
千春も佳代の言葉に共感し、深く頷いている。
私をイジメていた絵里。
確かに外見を見れば、誰もが関わりたくなる存在。
だけど…私はとにかくこの状況を理解するのが悔しくて、ショックで、嫌だった。