―――合格発表の日。
私は綾子おばさんと受験番号が張り出されるのを待っていた。
私の受験番号は“629”
時間になり、
おばさんと手を握り合いながら、一斉に張り出された紙に神経を注いだ。
…616……617………
……619…622…
………623…625…
…626………628……
『…629………』
うそ!!
『あった!!!おばさん!!受かったよ!』
「本当だ!!!!あさ美ちゃんおめでとう!!」
私は嬉しくて、おばさんと抱き合った。
お母さん!!
私、A高に受かったよ。
かつて不登校だった私が
A高に受かったんだよ。
裕平くんに言われなければ、考えもしなかったことが
今、目の前の景色に広がっている。
「あさ美〜!!!受かった!!!俺、受かったぞ!!」
走ってきたのは陸。
『うそ〜!?すごいじゃん!!私も受かったよ、ほら。』
私が受験番号の紙を陸に見せると、陸は張り出された紙にその番号を見つけ
一緒に喜んでくれた。