「だからあさ美ちゃんの生活費も学費も、おばさんには全然負担じゃないのよ?頑張ってA高合格しようね。」
なんだか……
心が温かくなって、涙が溢れた。
“辛い”や“悲しい”と言った部類の涙ではなかった。
母が残した愛は、私の胸にまだ生きている。
もうこの世にいなくなった母の代わりを受け継ぐように
ぬくもりを感じられる綾子おばさんの存在。
ただただ温かくて、私はポロポロと涙を流した。
それは間違いなく“嬉しい”という感情から溢れだすものだった。
『おばさん…………本当にありがとう…。私……頑張るね……。』
カウンターでひたすら泣く私を見て
おばさんも少し涙目になっていた。
「おばさん応援してるからね。いつでもあさ美ちゃんの味方よ。」
嬉しくて、嬉しくて
私はそのまま
泣き疲れて
カウンターで眠りについてしまった。