「減点は小さなミスくらいだし、あさ美ちゃんの理解力ならA高とか行けると思うんだけどなあ…」
裕平くんはジュースを一口飲んで、私とおばさんにそう言った。
『えっ…A高って………レベル高いし、絶対無理…!!』
「大丈夫だよ!この調子で頑張っていけば余裕!!」
裕平くんは自信満々に言う。
「せっかく裕平くんがそう言ってくれてるんだし…A高目指してみたら?」
おばさんにもそう言われて、私の第1志望はA高に決まった。
私が……………A高?
本当に大丈夫かなあ…?
決めたものの、不安そうにしていると
裕平くんがすぐに気付く。
「あさ美ちゃん、君は自分が思っている以上に勉強が身についてるよ。まだ時間はあるし…ゆっくり頑張ろう。」
私は笑って頷いて、鞄を持ち立ち上がった。