だって、この人生のほんの少しの時間にあった出来事は


あり得ないくらい信じがたいことばかりだったから。


私は

神様をおそれていたのだ。

ずっと内気だった私は、次々に身に起こる出来事に耐えきれなかった。







『…何度も……死にたいって思った。もう…良いことなんてないって………でも私…今生きてる。』






泣きながら陸を見ると、陸はブランコから立ち上がった。




ポケットに手を入れ、私を見つめた後また視線を星に戻した。





「あさ美………もう辛いことなんてないよ。もしあさ美を苦しめる何かが現れたら、俺が守ってやるから。もう……何も恐れる必要なんてない。
あさ美はちゃんと俺と同じ世界に生きてるんだから。」



『陸が居なかったら…私…生きてなかったかもね。ありがとう。』



私は陸の隣に立ち上がり、その腕にしがみついた。




陸の上着に私の涙が染みた。ぬくもりを感じながら夜空を見上げるのはとても居心地が良かった。