通りかかった公園でブランコに座りながら話を続ける。
『陸は?将来の夢。』
私は寒がりながらもブランコをこぎ、隣のブランコに座る陸に聞く。
「俺もまだ具体的にはわかんねーな。でも……こんな俺でもあさ美と一緒で、結婚したら幸せな家庭を築くんだ。これだけは絶対の夢。」
陸が笑ってこっちを見たので、照れくさくなった。
真っ暗な公園で、唯一光る電灯は
私たちの人生を照らしてくれているようだ。
空を見上げると
いくつか星が輝いていて
私は見惚れていた。
『きれー………』
「ほんとだ。」
私はこの静かな時間が
平和すぎて
幸せすぎて
涙がこぼれた。
私、生きてる。