連休明けは平日の朝よりも気が重かった。


食欲のない私を綾子おばさんは心配そうに見つめる。



「どうした??具合でも悪い?」



『ううん。』

私が首を振って明るく見せようとしても、おばさんは何かを隠す私を疑っている。



「最近……あさ美ちゃんなんだか変よ?学校が終わるとそのまま帰るから裕平くんとも会わなくなったし、なんだか空元気って感じ………。」


『……そんなこと…ないよ。』

私は笑顔を作ってごまかすように視線を外す。




「何か悩んでることとか………あるならいいなさいね?」




そう言っておばさんはテレビの天気予報に視線を移した。





陸にも、何度も言われた。

「綾子おばさんにイジメられていることを言うべきだ。」って。




でも、


綾子おばさんは一人で私を養ってくれてるんだよ。



結婚も出産もまだ経験したことのない独身の綾子おばさんが


母が死んでからずっと私を見てくれている。




母を亡くして脱け殻のようだった私は、ただでさえ心配をかけていたのに




これ以上………




心配かけられない。