休み時間になっても佳代と千春は2人で盛り上がって話をしていて、
私に触れようとはしなかった。
あからさまに避けているわけじゃない。
きっと私が話しかければ2人は答えてくれるだろう。
ただ、苦笑いを含んで。
誰もが絵里に憧れているため、
絵里の話を信じなかったり、ヒドイと思ってくれるような人はいなかった。
私は
ただ一日が終わるのを待った。
放課後、
人が波のように押し寄せて教室を出ていく。
私は茫然と席に座っていた。
小学校の時みたいだ。
あの時と同じ気持ち。
私はまた一人で殻に閉じこもろうと考えてみる。
結局、
私には何もなかった。
絵里と再会したことで、
私は再び暗闇の中へと入りこんで行くのだ。
裕平くんへの気持ちも、もう前向きに
ただドキドキすることもできない。
全てに希望がなくなった気がした。