その日の夜、私はユキちゃんと通話した。
「Reiちゃん何かいいコトあった?」
何気ない雑談をしていた中で、ユキちゃんはそう聞いてきた。
「え、なんで?」
「声が楽しそうだから」
嬉しい気持ちが声で出ていたのだろうか。本当はすぐにでもこの嬉しい気持ちを話したい。しかし言ってはいけないコトになっている為話せない。
「うん。スゴく嬉しいコトあったんだ。でも今はまだ言えなくて...言えるようになったら1番にユキちゃんに話すね」
「そうなんだ!じゃあ聞けるの楽しみにしてるね!」
「うん!ありがとう」
「Reiちゃんが嬉しそうだと私も嬉しいよ。あ、ちょうど柊が帰ってきた」
柊くん...この前会って以来話してない。もう少し話してみたい気持ちもあるが、私から話したいと言う勇気はなかった。
「じゃあ今日はここら辺で終わろうか...」
「柊ー!今Reiちゃんと話してるんだけど、何か言いたいコトある?」
私の言葉を遮るようにユキちゃんは柊くんに尋ねる。
「えっ...」
小さく戸惑いの声が聞こえる。少しの間を置いた後、すぐにユキちゃんの元気な声が聞こえてきた。
「あのね、またMV作れるの楽しみにしてるって!」
ユキちゃんの言葉に私の心は温かくなる。ユキちゃんと柊くんは私が好きでやっている曲作りに協力してもらっている。私の好きなコトに付き合わせているのにも関わらず、楽しみにしていると言ってもらえるコトが嬉しかった。
「うん。ありがとう。色々なコトが落ち着いたら、また曲作ってイラストと動画作りお願いするね」
「うん!待ってるね!柊も!ほら!」
「えっ、あっ、僕も待ってます」
戸惑いながらも電話でそう言ってくれる柊くんに笑みが溢れる。
1人でも曲は作れる。それでもこうやって一緒に作ってくれる人がいる今を大切にしたいと思った。
「2人ともありがとう」
「こちらこそありがとうだよ。ね、柊」
「うん。ありがとうございます。それじゃあ、また」
そう言って柊くんの声は消えていった。
「...本当にありがとうReiちゃん。柊に楽しみって思えるコトをさせてくれて...」
「えっ!?いや、こちらこそ。2人にはスゴく助けられてるから...私の方がありがとうだよ」
「ううん。本当に...」
いつも元気で明るいユキちゃんとは違う雰囲気を感じた。
「ユキちゃん?」
「あ、ごめん!何でもないんだ!また今度通話しようね。じゃあまた!」
「え、あ、うん」
そうして通話は切れた。
「どうしたんだろ?」
気にはなったが、無理に聞くコトではないとも思った為、私はそのままスマホを閉じた。
そして机の上のカレンダーを見る。明後日の所にはカナトのソロ曲についての打ち合わせと大きく書かれている。
「楽しみだな」
私の顔がニヤけているのが分かり、私は顔を叩く。
「ソロ曲を作る為の打ち合わせ。ファンとしての気持ちは絶対に出しちゃダメ」
気合いを入れ直し、私はベットに入る。
平静になりたいと思いつつ、静かな夜の中で鼓動は高鳴り続けていた。
「Reiちゃん何かいいコトあった?」
何気ない雑談をしていた中で、ユキちゃんはそう聞いてきた。
「え、なんで?」
「声が楽しそうだから」
嬉しい気持ちが声で出ていたのだろうか。本当はすぐにでもこの嬉しい気持ちを話したい。しかし言ってはいけないコトになっている為話せない。
「うん。スゴく嬉しいコトあったんだ。でも今はまだ言えなくて...言えるようになったら1番にユキちゃんに話すね」
「そうなんだ!じゃあ聞けるの楽しみにしてるね!」
「うん!ありがとう」
「Reiちゃんが嬉しそうだと私も嬉しいよ。あ、ちょうど柊が帰ってきた」
柊くん...この前会って以来話してない。もう少し話してみたい気持ちもあるが、私から話したいと言う勇気はなかった。
「じゃあ今日はここら辺で終わろうか...」
「柊ー!今Reiちゃんと話してるんだけど、何か言いたいコトある?」
私の言葉を遮るようにユキちゃんは柊くんに尋ねる。
「えっ...」
小さく戸惑いの声が聞こえる。少しの間を置いた後、すぐにユキちゃんの元気な声が聞こえてきた。
「あのね、またMV作れるの楽しみにしてるって!」
ユキちゃんの言葉に私の心は温かくなる。ユキちゃんと柊くんは私が好きでやっている曲作りに協力してもらっている。私の好きなコトに付き合わせているのにも関わらず、楽しみにしていると言ってもらえるコトが嬉しかった。
「うん。ありがとう。色々なコトが落ち着いたら、また曲作ってイラストと動画作りお願いするね」
「うん!待ってるね!柊も!ほら!」
「えっ、あっ、僕も待ってます」
戸惑いながらも電話でそう言ってくれる柊くんに笑みが溢れる。
1人でも曲は作れる。それでもこうやって一緒に作ってくれる人がいる今を大切にしたいと思った。
「2人ともありがとう」
「こちらこそありがとうだよ。ね、柊」
「うん。ありがとうございます。それじゃあ、また」
そう言って柊くんの声は消えていった。
「...本当にありがとうReiちゃん。柊に楽しみって思えるコトをさせてくれて...」
「えっ!?いや、こちらこそ。2人にはスゴく助けられてるから...私の方がありがとうだよ」
「ううん。本当に...」
いつも元気で明るいユキちゃんとは違う雰囲気を感じた。
「ユキちゃん?」
「あ、ごめん!何でもないんだ!また今度通話しようね。じゃあまた!」
「え、あ、うん」
そうして通話は切れた。
「どうしたんだろ?」
気にはなったが、無理に聞くコトではないとも思った為、私はそのままスマホを閉じた。
そして机の上のカレンダーを見る。明後日の所にはカナトのソロ曲についての打ち合わせと大きく書かれている。
「楽しみだな」
私の顔がニヤけているのが分かり、私は顔を叩く。
「ソロ曲を作る為の打ち合わせ。ファンとしての気持ちは絶対に出しちゃダメ」
気合いを入れ直し、私はベットに入る。
平静になりたいと思いつつ、静かな夜の中で鼓動は高鳴り続けていた。