数日後、私は打ち合わせの為にハルカナの事務所に訪れていた。私は真っ白な部屋に通され、打ち合わせが始まるのを待つ。
イベントに行って遠くから眺めていたただのファンだった私が、この数ヶ月で驚く程ハルカナに近づいていた。
これは夢だ。いつか目が覚めたらただのファンの私が居るんだと何度も思ったが、一向に目覚めるコトはなかった。この夢みたいな時間はずっと続いていた。
「お待たせしました」
そう言って入ってきたのはハルカナのマネージャー。その後ろにはハルカがいた。
「あっ...」
「...よっ」
握手会の時以来だった。マネージャーがいるからか、他に何かを考えているのか、ハルカは少しよそよそしかった。
マネージャーさんとハルカは私の向かいに座る。
「それではさっそく楽曲についてお話させて頂きたいと思います」
柔らかい笑顔でマネージャーさんは話し始めた。優しそうな人で安心した私は少し緊張が和らいだ。
「よ、よろしくお願いします」
「今日はカナトが別の仕事の為不在ですが、曲について話し合う場は設けたいと思いますので、その時はよろしくお願いしますね」
カナトと話せる時間がある...。
私の顔は思わずニヤける。しかしここでファンを出してはいけないと思い、必至に冷静を装う。
チラッとハルカの方を見ると、私の心が分かったのか、クスッと軽く笑った。
「今回ハルカナの曲を作らせてもらうんですよね?」
「えぇ。ですが、Reiさんに作ってもらうのはハルカとカナトのそれぞれのソロの曲を作ってもらいたいんです」
「えっ!?ソロ!?」
ハルカナはまだそれぞれのソロ曲は作られていない。そんな大切な初めてのソロ曲を私が作って良いのかと思った。
「はい。ソロ曲では2人の想いを込めたものを作ってもらいたいです。その為に2人としっかり話し合いをしてもらって楽曲制作して頂きたいです」
「え、えっと...」
色々な情報が一気に入ってきてテンパる。初めてのソロ曲。それを作るのは私。その為に2人としっかり話し合わなければ...。
私はそんな大仕事を出来るのだろうか...。
「大丈夫」
不安そうな私に届いたのは強く、優しい声。
「お前なら出来る」
顔を上げて見たハルカの顔はどこまでも優しかった。
その顔を見て私は自然と返答していた。
「はい。やります。...私にハルカとカナトのソロ曲を作らせてください!」
私の元気な返答にハルカもマネージャーさんも安心した顔になった。
今日は大まかな概要を伝えるだけのつもりだったらしく、次の打ち合わせの日程を決めた後帰るコトになった。
「じゃあ、またな」
そう言ってハルカは先に部屋を出る。
私も出ようとした時にマネージャーさんに声を掛けられた。
「今回のソロ曲、2人にとってもファンにとっても大切に思ってもらえるものにしたいと思っています」
「はい。精一杯作らせて頂きます」
「ありがとうございます。それと今回ソロ曲をReiさんに作ってもらいたいって言ったのはハルカなんですよ」
「え!?そうなんですか?」
「はい。ハルカがReiさんに作ってもらいたい。絶対大丈夫だからと言って、僕や上の人を説得したんです」
「ハルカが...どうして...」
ハルカに曲作りをしているとは言っていない。カナトから伝わったのだろうか。それでもハルカがそこまで言ってくれる理由は何だろう...。
「気になるコトは話し合ってください。ハルカ、そしてカナトを知れば知る程、曲に深みが出ると思います」
私はまだ知らないコトが沢山ある。曲の為にもっと2人のコトを知りたいと思った。
「...はい!2人のコトをしっかり知って、沢山の人の心に残る曲を作りたいと思います」
マネージャーさんはまた和かな笑顔を向けてくれた。
そして最初の打ち合わせは終わった。
イベントに行って遠くから眺めていたただのファンだった私が、この数ヶ月で驚く程ハルカナに近づいていた。
これは夢だ。いつか目が覚めたらただのファンの私が居るんだと何度も思ったが、一向に目覚めるコトはなかった。この夢みたいな時間はずっと続いていた。
「お待たせしました」
そう言って入ってきたのはハルカナのマネージャー。その後ろにはハルカがいた。
「あっ...」
「...よっ」
握手会の時以来だった。マネージャーがいるからか、他に何かを考えているのか、ハルカは少しよそよそしかった。
マネージャーさんとハルカは私の向かいに座る。
「それではさっそく楽曲についてお話させて頂きたいと思います」
柔らかい笑顔でマネージャーさんは話し始めた。優しそうな人で安心した私は少し緊張が和らいだ。
「よ、よろしくお願いします」
「今日はカナトが別の仕事の為不在ですが、曲について話し合う場は設けたいと思いますので、その時はよろしくお願いしますね」
カナトと話せる時間がある...。
私の顔は思わずニヤける。しかしここでファンを出してはいけないと思い、必至に冷静を装う。
チラッとハルカの方を見ると、私の心が分かったのか、クスッと軽く笑った。
「今回ハルカナの曲を作らせてもらうんですよね?」
「えぇ。ですが、Reiさんに作ってもらうのはハルカとカナトのそれぞれのソロの曲を作ってもらいたいんです」
「えっ!?ソロ!?」
ハルカナはまだそれぞれのソロ曲は作られていない。そんな大切な初めてのソロ曲を私が作って良いのかと思った。
「はい。ソロ曲では2人の想いを込めたものを作ってもらいたいです。その為に2人としっかり話し合いをしてもらって楽曲制作して頂きたいです」
「え、えっと...」
色々な情報が一気に入ってきてテンパる。初めてのソロ曲。それを作るのは私。その為に2人としっかり話し合わなければ...。
私はそんな大仕事を出来るのだろうか...。
「大丈夫」
不安そうな私に届いたのは強く、優しい声。
「お前なら出来る」
顔を上げて見たハルカの顔はどこまでも優しかった。
その顔を見て私は自然と返答していた。
「はい。やります。...私にハルカとカナトのソロ曲を作らせてください!」
私の元気な返答にハルカもマネージャーさんも安心した顔になった。
今日は大まかな概要を伝えるだけのつもりだったらしく、次の打ち合わせの日程を決めた後帰るコトになった。
「じゃあ、またな」
そう言ってハルカは先に部屋を出る。
私も出ようとした時にマネージャーさんに声を掛けられた。
「今回のソロ曲、2人にとってもファンにとっても大切に思ってもらえるものにしたいと思っています」
「はい。精一杯作らせて頂きます」
「ありがとうございます。それと今回ソロ曲をReiさんに作ってもらいたいって言ったのはハルカなんですよ」
「え!?そうなんですか?」
「はい。ハルカがReiさんに作ってもらいたい。絶対大丈夫だからと言って、僕や上の人を説得したんです」
「ハルカが...どうして...」
ハルカに曲作りをしているとは言っていない。カナトから伝わったのだろうか。それでもハルカがそこまで言ってくれる理由は何だろう...。
「気になるコトは話し合ってください。ハルカ、そしてカナトを知れば知る程、曲に深みが出ると思います」
私はまだ知らないコトが沢山ある。曲の為にもっと2人のコトを知りたいと思った。
「...はい!2人のコトをしっかり知って、沢山の人の心に残る曲を作りたいと思います」
マネージャーさんはまた和かな笑顔を向けてくれた。
そして最初の打ち合わせは終わった。