玲那side

カナトと話せた日から1週間が経った。
初めて会った日の思い出をカナトも大切にしてくれていたなんて、今でも夢ではないかと思う。
私の人生で訪れる幸せが、この数ヶ月に全部詰められているのではないだろうか。そう思えるくらい幸せな出来事で溢れかえっていた。

「ねぇ聞いて。スゴく幸せなコトがあったんだ」

私は話し始める。

目の前には1つのお墓。

そこには私の父が眠っている。