なんていっても私は今浩二の恋人だ。
こうしてよりそって支えて上げている。

そっと顔を近づけると、浩二の唇が触れた。
ふわりとした感触と、熱いくらいのぬくもり。


「もう帰らなきゃ。明日は午前中に来るから」

「わかった。じゃあ」


手を振り病室を出ると、私は手の甲で唇を拭ったのだった。