「3枚目からの画像は、薔薇区画の鏡の裏」

わたしがスマホで撮った画像だ。

「切り花の薔薇が数本、水が僅かに入った透明のコップ、ビデオカメラ、ドライフラワーの薔薇、土の入った鉢……」

わたしは自分の撮った画像を1つ1つ確認した。

「霞月。ビデオカメラと鉢以外は、此処でドライフラワーを作った時の」

「気づいたか。薔薇は1晩で枯れたは真っ赤な嘘だ。園芸部はここで、ドライフラワーを作っている」

「ドラインウォーターね」

わたしが言おうとしたことを、会計の先輩が先に言ってしまった。

「ビデオカメラはドラインウォーターに向けられていました」

今度は負けない、わたしは言いながらタブレットの画像を、コップに挿した薔薇とビデオカメラが一緒に映った画像にスライドさせた。

「ドライフラワーができる課程をビデオカメラで終始、撮影するんだろうな」