「そういや優ってさ、なんで生徒会に入らせられたんだっけ?」
「それが僕にもわからなくて……なんか真紘さん直々に選んでくれたらしいんだけど……」
「え、は!?ちょっとまてよ!!」
樹はひどく焦った様子で私を呼び止めた。
私、そんな変なこと言ったかな……?
「真紘さんって……なんだよ!?」
「え?あぁ、昨日の夜ね、名前で呼べって言われて、呼び捨てはさすがに……って思ったから真紘さんって呼んでる!」
「そんな事例今まで聞いたことない……お前、会長に何したんだよ……」
え、何もしてないよ……、真紘さんが名前で呼ばせるって、そんなに珍しいことなのかな?
もしかして、生徒会メンバー限定とか?
真紘さんの行動の真意を考えていると、肩を叩かれた。
「はい?……って、真紘さん!!?」
「は!?まじで来てるじゃん!噂をすればってこと!?」
私たちの後ろにいたのは、今話題になっていた真紘さんだった。急な登場に樹も驚いている。