中学の頃に生徒会に入っていたのか?すごく手馴れているし、筋道立てて考えられるから、俺も話し合いがしやすい。おまけに作業スピードが桁違いだ。俺らの代にも負けてない。

驚いた。とんだ逸材だ。



「優、大丈夫か?ちょっと休憩でも……」

「いや、大丈夫です!僕が早く終わらせて、いろんなお仕事で忙しい隼人さんを休ませてあげたいんです!」

「……!?」



そんなこと……あるか?

自分が頑張った分相手を休ませるなんて……そんな気遣い見たことがない。

俺たちはいつも、早く終わったら別の仕事に取り掛かるという重労働なスタンスだったから……。



「優は優しいんだな。まさしく名前の通りだ」



気付けば俺の手は優の頭の上に乗っていた。

しまった、油断した。こういうことは普段しないのに。というかする相手がいないのに。

自分の行動に少し焦っている俺に対して、優は最初こそ驚いていたものの、嬉しそうな笑みを浮かべている。