「じゃあ空野、よろしくな」
「はい!よろしくお願いします隼人さん!」
「隼人さん……?」
あっ、もしかして嫌だったかな……?
『隼人さん』なんて馴れ馴れしすぎた?
「ごめんなさい、嫌でしたか……?」
「いや、少々驚いただけだ。」
そう言って隼人さんは歩いて行ってしまった。
やっぱりだめだったかなぁ……。私としてはこっちの方が距離近くなった気がしてよかったんだけど……。
すると、前を歩いていた隼人さんが振り返って微笑んだ。
「隼人さんか。……それもいいかもしれないな、優」
……!!隼人さん呼びの許可が下りた!しかも私のことも名前で呼んでくれてるし!
私も嬉しくて、笑顔を返した。
「はいっ!!」
同級生の友達、生徒会の先輩……。
お父さんお母さん、私の男子校生活、意外とうまくいく気がしてきました……!