フラフラ歩いていると自分の周りに汚ならしい着物を着た男達や汚れた布を巻いた女達が集まってきた。

そして、一斉に地面にひれ伏した。中には赤ん坊を抱いている女もいる。

私は驚きを隠しながら、何処かに食べる物がないか訪ねた。

すると突然、男達や女達がざわつきだした。笑いを堪えている男達もいた。

何人かの男が、山の方を指さした。
振り返ると、城が見える。
どうやら、そこに行かせたいらしい。

私は、馬鹿にされた感じの腹立たしさを我慢しつつ、急いでその場を離れた。
私は、馬鹿にされた感じの腹立たしさを我慢しつつ、急いでその場を離れた。
今まで味わったことがないなんとも言えない気持ちになった。
これが屈辱感なのか。
初めての感覚だ。

私は、城が見える山の方に速足で歩いた。



ここはなんだ。



何故、奴らは喋らないんだ。



城の前まで来ると、今までの奴らとは違う綺麗な着物を着た男が、門の前に二人立っていた。
着ている着物が夕日に照らされて、いっそう綺麗に見える。

男達は私に一礼し、私が来ることを既にわかっていたかのように門を開いた。