「わかってる、気をつけないと」














樹「もし、無理そうだったら














入院っていう手もあるから














気負いすぎんなよ」














「それはなるべくしたくないけど














それも考えなきゃいけないかもな」














樹と別れて、おにぎりを頬張りながら














車を走らせること約3分














「帰ったよ〜」














ドンッ、バンッ














「りん?」














「ヒック、」














凛は壁、一点を見つめて涙を流していた














いや、これ凛でも鈴でもないな














「結花?」














結花は言葉を話すのが難しい














多分心理的な要因が大きく影響してる














俺の憶測でしかないけど














結花は父親の性的虐待から














凛自身を守るために作られた副人格














だから、ただ壁をいつも見つめているだけ














「結花、ごめんね














辛かったね、独りにしてごめん」














それだけ声をかけると














俺はただひたすらに抱きしめ続けた














結花はただ抱きしめてあげれば














今自分がいる場所は安全なんだって














感じて凛や鈴と交代をしてくれる














「もう大丈夫だからね」














ガクン














凛「けい、」














「凛、わかる?」














凛「うん、交代してたんだね」














「そうだよ、結花も出てきた」














凛「そっか、結花出てきちゃったんだ」














凛は理解してる














結花が出てくる時は相当調子悪い時だって