京「大丈夫、大丈夫」














凛「ヒック、」














京「俺も樹もいるから、大丈夫」














凛ちゃんは安心したように見えた














だけど、それでもハサミは離さない














京「凛、手パーにして」














凛「(フルフル)」














京「凛」














凛「...いたい、はなして」














京「ハサミ離して














そしたら、樹も離すから」














ここで無理に奪っても














パニックになったら、あまり意味がない














なるべく、負担をかけたくない














凛「(フルフル)」














京「やだじゃない、凛」














でも、京は凛ちゃんが大切だから














傷つけさせたくないから














多分、あえて厳しくしてるんだと思う














凛「(フルフル)」














京「凛、この家には俺らしかいない














窓も玄関もちゃんとしまってる














凛が自分のこと、傷つける必要ないよ」














凛「...」














京「もし、誰か知らない人が来ても














俺らがちゃんと守るから大丈夫」














凛「けい、いる?」














京「もちろん、ちゃんといる」














凛「...」














「凛ちゃん、離せるかな」














凛「...ん、」














「ありがとね」














京「凛が頑張ってるの、分かってるよ」














凛「うん、」














京「でも、一旦頑張るのお休みしよう」














「そうだね、お休みしてほしい」














凛「...」














京「凛、このまま病院行こっか」














凛「(フルフル)」














「凛ちゃん、流石にもう待てない」