凛「...ヤダ」














「りーんちゃん、」














凛「キズツケタイ」














そう言うと、テーブルに立ててあった














ハサミを取った














しまわなかったな、京のやつ














「凛ちゃん」














トントン














「傷つけたくなっちゃったね」














凛ちゃんはゆっくりと顔をあげた














凛「...樹せんせ」














「うん」














凛「1人にして...」














「うーん、それはちょっと難しいな、」














凛「1人がいい...」














「傷つけるのは辞めておこう」














凛「...」














僕の声、聞こえてないな














いや、最初から聞こえてないかもな














「凛ちゃん」














凛「...」














どうしよっかな














凛ちゃんの手は多分無意識に














手首に近づいていた














「りんちゃん、」














手を抑えても、手首に向かう力は














当たり前だけど、弱まらない














それに伴って、こっちも強くなってしまう














「凛ちゃん、辞めよう」














凛「...」














京に電話するか














ガチャ、














京「いつき?」














「けい、」














京が近づいてきて、多分悟ってくれた














京「...」














凛ちゃんは京の存在に気づいてない














京「りん、」














凛ちゃんの名前を呼んで














そして、抱きしめた














凛「...」