「あの、その、つまりっ、…つ、付き合うってこと、で……?」



きゃー!聞いちゃった聞いちゃった!
とうとう聞いちゃったよ俺…!!

と言いながら、コロコロ左右に転がる結多くん。



「…よ、よろしくお願いします…」



私の返事を聞くと、動きはピタリと止まった。


……けれど。

「あうおうあうおう」と、すぐに不思議すぎる反応。



「ちょっ、幸せすぎて過呼吸起こりそう、ひょっ、はっ、ふーっ、まって、自分で言っておいてほんとアレなんだけど…、付き合うってことはさこのみちゃんが俺の彼女ってことはさ!?
これから手と手つないで抱きしめてキスして……ゆくゆくはソレじゃんそーいうことじゃん???やっっっべえ……、さんそ、誰かぼくに酸素を…、できればこのみちゃんからの人口呼吸がいいですマウストゥーマウスってやつです。ええ…」


「……ふふっ」



彼はこんなふうに、ちょっと変わっているけれど。

ぜんぶ含めて格好よくて、私のことが大好きすぎる初めての───彼氏です。