「おーーれーーのーーこのみちゃんにっ、なに気安く触ってんだてめえ!!!!!」



────ドガッッッ!!!



「うわ……っ!!!」



身体に戻った自由。


その声が聞こえただけで、ずっとずっと求めていた温かさを感じただけで、これ以上ないほどに視界がぐらぐらと揺れた。


背後から向かってきた存在が、私の腕を掴んでいた男のもとに飛んできて、蹴って。

前のめりに体勢を崩した男は咄嗟に身構えた───が。



「いてえ……っ、やめっ、だれだお前は……!離せっ、イタイイタイ…!!いたいよおおおお……っ」


「おまえが誰だ。なにしてんだよなに触ってんだよ。だれに許可取った?ああ?俺に許可取ったかって聞いてんだよクソ野郎」


「なっ、どどっ、どうしてお前なんかに…!!ツムギちゃんは僕だけの天使なのだぞ……!!」


「…あ?だれだツムギちゃんって」


「ツムギちゃんは僕のお嫁さんだ…!僕と結婚して子供を作って幸せになるんだ……!!ほらっ、見てくれ彼女にそっくりだろう…?これからたくさん可愛がってあげ───」


「それ以上ふざけたこと言ったらこのまま折ってやるからな関節」


「ぎゃああああ痛ぇぇぇぇ……ッ!!」